今年48冊目 人類が消えた世界 THE WORLD WITHOUT US

人類が消えた世界

人類が消えた世界

いま人類が忽然と姿を消したら、
世界各地では
いったい何が起こるのか。

人類がいなくなった後に残るもの。それはルーブルにある数々の美術品でもなく、世界各地の世界遺産でもない。無数のプラスチック粒子と放射性物質、それが現実。でも、数万年後、数十万年後にはそれらの物質をエネルギー源とする生物が現れるかもしれない。だとしたら、人類がこの世界に残せるものは何なのか。

訳者があとがきに書いているとおり、この本を読むと人類がいかに地球に負荷をかけているかがよくわかる。我々人類がこの地球の環境を守らねばならないのは人類そのもののため。生物の多様性を維持しなければならないのも人類そのもののため。生物の多様性を維持し得ない生態系では人類そのものが生存不可能だからである。他の生物のためであれば、人類が絶滅するのが一番確実。人類が絶滅して悲しむのは、人類の家畜やペットとなっている動物と人類に寄生している微生物だけなのだから。

環境問題とは何なのかということを改めて突きつけられる本。