書籍

 外来種は本当に悪者か?: 新しい野生 THE NEW WILD

私は常日頃から護送船団方式の在来種の保護に疑問を抱いてきた。外来種というだけで駆除する、それは本当に正しいのだろうか。この本はその疑問に見事に答えてくれた。在来種と外来種が共存している森林、外来種を駆除するために導入した天敵が他の在来種に…

 虚けの舞

この小説の主人公は織田信雄(常真)である。父信長存命中は伊勢攻めに失敗し、本能寺の変に際しては焼く必要のない安土城を焼き、清須会議では秀吉にも勝家にも無視され、賤ヶ岳では秀吉に利用され、小牧長久手では家康に利用され、小田原攻めで失敗して領…

 津軽双花

関ヶ原の戦いから13年後。石田三成の三女辰姫が正室として嫁いでいた津軽藩主信枚のもとに、新たに徳川家康の姪である満天姫が正室として嫁ぐ。立場上対立しながらも、お互いを認め合い競い合いときには協力して津軽藩を守る二人。辰姫に子が生まれると、…

 謎のアジア納豆: そして帰ってきた〈日本納豆〉

著者は辺境探検家の高野秀行さん。探検したアジアで食べた納豆をきっかけに、アジア納豆を食べる旅に出ます。各地で納豆を食べ、アジア大陸の人々に日本の納豆を食べていただいて感想を聞いたりされています(その感想は「日本の納豆は味が一つしかない」だ…

 世界の辺境とハードボイルド室町時代

某書評メルマガで紹介されていて読み始めましたが、目から鱗が落ちすぎました。現代ソマリアと室町時代の共通点から始まって、「さき」と「あと」の話、独裁者の平和志向の話、日本人はなぜ政府を「くに」と呼ぶのか、等々筆舌に尽くしがたい面白さです。こ…

 今年読んだ本ベスト4

スポーツノンフィクションの名作。こういう観点からスポーツを書いた本は少ない、と思う。自分が「争うは本意ならねど」強大な権力と闘わなくてはならなくなったときにこのような行動をとれるだろうか、そんなことも考えさせられる。自分の羅針盤となるかも…

 今年読んだ本ベスト3

アメリカから〈自由〉が消える (扶桑社新書)作者: 堤未果出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2013/02/15メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るhttp://d.hatena.ne.jp/ushi1019/20141215街場の憂国論 (犀の教室)作者: 内田樹出版社/メーカー: 晶文社発売…

 街場の憂国論

ポスト・グローバリズムの社会では、「貨幣で商品を買う」というかたちでしか経済活動ができない人々と、「贈与と反対給付のネットワークの中で生きてゆく」という経済活動の「本道」を歩む人々にゆっくりと分かれてゆくことになるだろう 同胞たちと穏やかに…

 福島第一原発観光地化計画(思想地図β vol.4-2)

震災から3年ということで購入(私が購入したのはkindle版です)。前作の「チェルノブイリ・ダークツーリズム」にはダークツーリズムの重要性を教えられました。東京五輪が決まり人々の関心が薄れゆく中、この本の言わんとしていることが年々重要になってく…

エンジェルフライト 国際霊柩送還士

もう15年ほど前になるが、同い年の従兄弟が外国旅行中に亡くなった。そういえば、遺体をみた記憶がない。従兄弟の遺体はどのように扱われたのか。人に見せられない状態だったのか。この本を読みながら、ふとそんなことを考えた。

泣き虫しょったんの奇跡 完全版<サラリーマンから将棋のプロへ

(講談社文庫)" title="泣き虫しょったんの奇跡 完全版 (講談社文庫)" class="asin"> たとえば、がんばれっていう言葉がある。あれは、いわれたほうはかえって困ると思うんだ。いわれなくても本人はそのつもりなんだし、いうほうは具体的にどうしろとは何もい…

 今年読んだ本ベスト5

2010年に読んだ本ベスト5

 今年20冊目 風に舞いあがるビニールシート ( #book )

数年前にNHKで同名のドラマがありました。この本はその原作を含む短編小説集。私は司馬遼太郎先生や山崎豊子さんのような長編物も好きですが、このような短編物も結構好きです。この本は大人向けの短編小説集といった感じでよかったです。ドラマにしても…

 今年19冊目 ( #book )

時代を経ても、強者と弱者の関係は変わらないのだなと実感。とくに、帝国艦隊が現れて集団のリーダーが捕まるところはぐっと来た。

 今年16〜18冊目 ( #book )

 今年12〜15冊目 ( #book )

 今年11冊目 坂の上の雲(八)

「佐藤、どうしてあんなに勝ったのだろうか」 (中略) 「六分どおり運でしょう」 と佐藤はいった。梨羽はうなずき、僕もそう思っている、しかしあとの四分は何だろう、と問いかさねた。佐藤は、 「それも運でしょう」 といった。梨羽は笑い出して、六分も運…

 今年10冊目 坂の上の雲(六)

物語りもいよいよ後半です。さて、この一連の本を読むまでは私は乃木大将が好きではありませんでしたが、読むにつれ、だんだん親愛の情が湧いてきました。とはいっても、それは戦前の人が抱いていたような崇拝ではなく、どちらかというとその不運さに対する…

 今年10冊目 坂の上の雲(四)

話もだんだん佳境に入ってきました。読んでいて想像が膨らむのは、ここに出てくる登場人物をドラマで誰が演じるのだろうということ。特に大山巌と児玉源太郎、超のつく大物です。東郷平八郎があの人で山本権兵衛があの人ですから、それに匹敵する方が演じる…

 今年7〜9冊目

代議士の誕生―日本式選挙運動の研究

 今年6冊目 世界一感動する会計の本です

世界一感動する会計の本です[簿記・経理入門]" title="世界一感動する会計の本です[簿記・経理入門]" class="asin">山田真哉さんの本は相変わらずとっつきやすくわかりやすい。これをきっかけに簿記の勉強を加速していこう。

 今年1〜5冊目

外国人による日本論の名著―ゴンチャロフからパンゲまで (中公新書)

 今年読んだ本 ベスト5

1位 沈まぬ太陽 2位 それでも、日本人は「戦争」を選んだ 3位 「明治」という国家 4位 自由からの逃走 5位 本を読む本 番外 ピクトさんの本 今年も新刊、古典、硬軟おりまぜていい読書ができました。

 今年44〜45冊目 「明治」という国家 上・下

私は軍国主義者でも何でもありません。一つの民族――社会といってもいいですが――が、いろいろな経験をへて、理想に近い社会を作ろうとする。そういう向日性があります。日本社会も理想の社会を作りたい。その理想の社会は、兵隊が威張らない社会、兵隊がひっ…

 今年41〜43冊目 沈まぬ太陽3〜5

沈まぬ太陽 (3)沈まぬ太陽〈4〉会長室篇(上)沈まぬ太陽〈5〉会長室篇(下) それから、二十年経った今、なんら変わっていないことに不気味な怖ろしさを覚える「あとがき」より 全5巻を読了。非常に疲れた。この小説のテーマは「この地球上で最も危険で獰猛な動…

 今年39・40冊目 沈まぬ太陽 1・2

昨日借りてきたばかりですが、2巻まで読了。今日の勉強会も半分はこの本を読んでいました。映画を見た後に小説を読むと冗長に感じられるという方もいますが、私はそうは感じませんでした。逆に、表現の細やかさに驚かされました。特に、外国の部分はそう感…

 今年38冊目 それでも、日本人は「戦争」を選んだ

それでも、日本人は「戦争」を選んだ作者: 加藤陽子出版社/メーカー: 朝日出版社発売日: 2009/07/29メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 31人 クリック: 501回この商品を含むブログ (215件) を見る以下、長文注意

 今年37冊目 「残業ゼロ」の仕事力

「残業ゼロ」の仕事力作者: 吉越浩一郎出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター発売日: 2007/12/22メディア: 単行本購入: 11人 クリック: 271回この商品を含むブログ (205件) を見る吉越さんの本は以前にも読んでいて、内容のいくつかは知ったも…

 今年36冊目 不毛地帯

ドラマをきっかけに読み始めました。ドラマは3話まで進んでいますが、それが全4巻の1巻分。まだ1巻しか読んでいません。これからどんな展開になるのか。それにしても、この方の小説は人間の本質がすごく描かれていますね。「沈まぬ太陽」も見に行かねば。