今年読んだ本ベスト4
スポーツノンフィクションの名作。こういう観点からスポーツを書いた本は少ない、と思う。自分が「争うは本意ならねど」強大な権力と闘わなくてはならなくなったときにこのような行動をとれるだろうか、そんなことも考えさせられる。自分の羅針盤となるかもしれない、そう思わされる本。
戦争中に子どもでいるってことは、子どもではいられないってこと!
1992-1995の旧ユーゴスラビア紛争のサラエボ包囲戦時に、当時サラエボで「戦時下の子どもたち」だった人々の声を集めた本。戦争とは何かは大人よりも子どものほうがよく知っている、そう思わされる。サラエボ出身のオシム氏も推薦の本。
今年亡くなられた火坂雅志さんの遺作。火坂さんの作品は「天地人」「真田三代」など、徳川家康を主人公と対立する役柄として書くことが多いが、この本はその徳川家康が主人公。「ああ、この人は家康をこのようにとらえていたのか」ということがわかり、「この人はこの本を書くために今までさまざまな歴史小説を書いてきたのではなかろうか」とさえ思わされる。火坂雅志という作家への評価が変わるかもしれない本。
日本国憲法に女性の権利を書いたベアテ・シロタ・ゴードンの自伝。憲法改正が叫ばれる今、読むべき本だと思う。自分はベアテと同じくらい真剣に憲法のことを考えているだろうか、そんなことを突きつけられる。