玄田有史さん(東京大学社会科学研究所助教授)

http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewPodcast?id=170136208

玄田有史さんは「希望学」の著者です。「希望学」は聞いたことがない言葉ですが,聞いてみると結構面白かったです。

  • 希望をもたなければ,失望もない。失望がなければ,見えないものもある。
  • ちゃんとした失敗が必要。
  • 失望した時にはWeak Ties(弱い絆)でつながっている人間関係がヒントになる
  • 絶望が幻であるのと同じように、希望も幻である
  • 考えすぎない。「思い切り」とは「思い」を切ることである。
  • わからないことにタフになる、ジタバタする

今回の話で心に残ったのは最後に話された玄田さんと大学時代の恩師とのエピソードです。玄田さんが、問題を起こしたある人について「人格の問題ですね」といったところ、その先生は「玄田くん、人間に『格』はないのですよ」とおっしゃったそうです。人間には差異は会っても優劣はないということでしょうか。福沢諭吉の「人は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」にもつながる言葉です。「人格」という言葉を使うときは気をつけたいものです。玄田さんはニートの問題に関しても第一人者でそれに関する本も出されていますが、ニートの問題は個人の問題ではなくそれを生み出す社会の問題だという認識はここから生まれているようです。