論理的に書く方法

論理的に書く方法―説得力ある文章表現が身につく

連休中に読んでみましたが,さすが芦屋広太先生の推薦された本でした。論理的な文章を書くのに必要なこと,なかでも日本人が文章を書くときに陥りやすい点が,具体的な文章を挙げて詳細に解説されていました。以下に,私がこの本を読んで一番心に残った部分を以下に引用してみます。以下は,「日本人は主張のつもりで『相手に働きかけない文』を書く傾向が強い」ことを説明している部分です。


強制、主張、日本的な「主張?」

  • 強制 ―― 納得いこうといくまいと受け入れよ,と迫るもの
  • 主張(論理的な主張) ―― 納得したなら受け入れよ,と迫るもの(なげやりな態度ではなく,「これで絶対に納得できるはず」の自信をこめて)
  • 日本的な「主張?」 ―― 主張ではなく,次のような独り言
    • 私は「A]であると思うが,断言はしない。「Aであるか否か」をあなた自身で考えてほしい。そして、Aであると同意してくれればうれしいが,Aであると思わない場合は私に反論をしないでほしい。なぜなら、私は個人的に「Aである」と思っているだけなのであって,「Aであることを受け入れよ」とあなたに迫っているわけではないのだから。

この本に書いてあることは,論文だけでなく文章を書く上では気をつけたいことばかりですので、どんな文章であれ、文章を書く人は読んでもらいたい本です。